ChatGPTとBTチームのこれから
OpenAIがリリースしたAIチャットボット ChatGPT は、すでに多くの BTチーム において日常業務を革新する存在となっています。
しかし、将来的に GPTモデル(大規模言語モデル) がBTチームの働き方にどのような影響を与えるのかは、まだ不確実な部分も多いのが現状です。
ただし、GPT-4の登場に見られるように技術が急速に進化し続け、組織がその活用に積極的であり続けると仮定すると、BTチームの今後に関していくつか予測できるポイントがあります。
1. GPTモデルは「チームメンバー」として扱われるようになる
BTチームは、より高い価値を引き出すために GPTモデル を自社環境に組み込み、社内アセットに基づいたパーソナライズされたアウトプットを得ようとするでしょう。
たとえば、社内のドキュメントをもとに Quote-to-Cash(見積から入金までのプロセス) を学習させれば、GPTモデルは外部知識と組み合わせて プロセス改善 のための提案を行えます。さらに、エンタープライズオートメーション プラットフォームであるWorkatoと連携すれば、既存の自動化フローを改良したり、新しい自動化を構築することも可能です。
つまりGPTは、単なる「ツール」から、ほぼ「チームの一員」として活躍する存在になっていくのです。
2. 「ハルシネーション」による重大な誤りが起きる
一方で、GPTモデル の限界として避けられないのが 「ハルシネーション」 (事実と異なる出力)の問題です。
誤った情報が正確そうに提示されるため、BTチームがそのまま鵜呑みにすれば、誤った意思決定を下し、ビジネス部門との信頼を損なうリスクがあります。
もちろん、GPT-4以降の進化で精度は向上していくものの、完全に誤りを排除するのは困難です。したがって、BTチームは出力を常に検証し、自社のネットワーク内で運用することで文脈を学習させる必要があります。
構築したインテグレーション、確立されたプロセスなど、その組織特有の情報がなければ、GPTに業務上重要な課題を任せるのは危険です。」
3. BTチームは「ビジネス課題の解決力」にさらに注力する
低コード / ノーコード ツールの普及により、従来BTチームが重視していた コーディングスキル の重要度は低下しつつあります。そして、この傾向は ChatGPTやGPTモデル の進化によってさらに加速します。
しかしその一方で、ビジネス部門と協働して課題を把握し、最適な解決策を導き出す 問題解決力やコミュニケーション能力 の重要性はむしろ高まっています。
Flood氏は次のようにまとめています:
「テクノロジーで技術的な課題は解決できますが、ビジネス課題を解決できるのは人です。」
また、BTチームがChatGPTを使い続けることで「正しい問いかけ」や「適切なフォローアップ」のスキルも磨かれ、これはビジネス部門との要件定義やソリューション設計にも役立つでしょう。
まとめ
GPTモデル と BTチーム の関係は今後ますます密接になり、
- 自動化のさらなる高度化
- 「ハルシネーション」対策としての出力検証
- ビジネス課題解決へのフォーカス
が重要テーマとなっていきます。
では、皆さんのチームではどのように 大規模言語モデル を活用しようとしていますか?
ぜひ、日本のユーザーコミュニティ JWUG(Japan Workato User Group) の Slackチャンネル に参加して、同じ課題や興味を持つ仲間とディスカッションしてみてください。
