BTチームにおけるGPTモデルの未来的影響:3つの視点

ChatGPT's future impact on BT

ChatGPTとBTチームのこれから

OpenAIがリリースしたAIチャットボット ChatGPT は、すでに多くの BTチーム において日常業務を革新する存在となっています。

しかし、将来的に GPTモデル(大規模言語モデル) がBTチームの働き方にどのような影響を与えるのかは、まだ不確実な部分も多いのが現状です。

ただし、GPT-4の登場に見られるように技術が急速に進化し続け、組織がその活用に積極的であり続けると仮定すると、BTチームの今後に関していくつか予測できるポイントがあります。

1. GPTモデルは「チームメンバー」として扱われるようになる

BTチームは、より高い価値を引き出すために GPTモデル を自社環境に組み込み、社内アセットに基づいたパーソナライズされたアウトプットを得ようとするでしょう。

たとえば、社内のドキュメントをもとに Quote-to-Cash(見積から入金までのプロセス) を学習させれば、GPTモデルは外部知識と組み合わせて プロセス改善 のための提案を行えます。さらに、エンタープライズオートメーション プラットフォームであるWorkatoと連携すれば、既存の自動化フローを改良したり、新しい自動化を構築することも可能です。

つまりGPTは、単なる「ツール」から、ほぼ「チームの一員」として活躍する存在になっていくのです。

2. 「ハルシネーション」による重大な誤りが起きる

一方で、GPTモデル の限界として避けられないのが 「ハルシネーション」 (事実と異なる出力)の問題です。

誤った情報が正確そうに提示されるため、BTチームがそのまま鵜呑みにすれば、誤った意思決定を下し、ビジネス部門との信頼を損なうリスクがあります。

もちろん、GPT-4以降の進化で精度は向上していくものの、完全に誤りを排除するのは困難です。したがって、BTチームは出力を常に検証し、自社のネットワーク内で運用することで文脈を学習させる必要があります。

「BTチームにとって文脈は非常に重要です。利用しているアプリケーション、
構築したインテグレーション、確立されたプロセスなど、その組織特有の情報がなければ、GPTに業務上重要な課題を任せるのは危険です。」
— Brian Flood VP of Business Systems, Intercom

3. BTチームは「ビジネス課題の解決力」にさらに注力する

低コード / ノーコード ツールの普及により、従来BTチームが重視していた コーディングスキル の重要度は低下しつつあります。そして、この傾向は ChatGPTやGPTモデル の進化によってさらに加速します。

しかしその一方で、ビジネス部門と協働して課題を把握し、最適な解決策を導き出す 問題解決力やコミュニケーション能力 の重要性はむしろ高まっています。

Flood氏は次のようにまとめています:

「テクノロジーで技術的な課題は解決できますが、ビジネス課題を解決できるのは人です。」

また、BTチームがChatGPTを使い続けることで「正しい問いかけ」や「適切なフォローアップ」のスキルも磨かれ、これはビジネス部門との要件定義やソリューション設計にも役立つでしょう。

まとめ

GPTモデルBTチーム の関係は今後ますます密接になり、

  • 自動化のさらなる高度化
  • 「ハルシネーション」対策としての出力検証
  • ビジネス課題解決へのフォーカス

が重要テーマとなっていきます。

では、皆さんのチームではどのように 大規模言語モデル を活用しようとしていますか?

ぜひ、日本のユーザーコミュニティ JWUG(Japan Workato User Group) Slackチャンネル に参加して、同じ課題や興味を持つ仲間とディスカッションしてみてください。

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About the author
Jon Gitlin コンテンツストラテジスト @ Workato
Jon Gitlin is the Managing Editor of The Connector, where you can get the latest news on Workato and uncover tips, examples, and frameworks for implementing powerful integrations and automations. In his free time, he loves to run outside, watch soccer (er...football) matches, and explore local restaurants.