JTOWERが導入初年度でレシピ40件を実現——現場を巻き込む業務自動化の取り組み

JTOWERが導入初年度でレシピ40件を実現——現場を巻き込む業務自動化の取り組み

部門

IT/DX推進、全社展開

国と地域

東京都、日本

業種

情報・通信

概要

株式会社JTOWERは通信インフラのシェアリング事業を展開する中、手作業依存の業務や、Excel中心の分散管理、情報アクセスの非効率性という課題を抱えていました。これらの解決に向け、IT企画部新設、Salesforce・Slack導入、iPaaS導入、市民開発・AI活用という段階的な改善を実施。将来的なシステム連携の柔軟性を重視し、ローコード・ノーコードで扱えるWorkatoを採用しました。手厚いオンボーディング支援を受けながら導入初年度で約40件のレシピを構築し、Slackスタンプ一つで問い合わせを自動連携する仕組みや、新卒社員による自動化成功事例などを通じて社内に浸透。現在はレシピ数150件超、四半期30万タスク実行規模まで成長し、会計連携強化やアカウント管理の全社展開、市民開発文化の醸成に向けた取り組みを継続しています。

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ビジネス上の課題

株式会社JTOWERは、通信インフラのシェアリングサービスを提供する企業です。携帯キャリア各社が個別に設備を保有するのではなく、一つの設備を共同利用する仕組みを提供することで、コスト削減や環境負荷の低減に貢献しています。屋内では建物内アンテナの共用装置を国内最多の840件超に導入し、屋外では約7,400本の鉄塔を保有してタワーシェアリングを推進しています。(いずれも2026年3月末時点)

事業の急速な拡大に伴い、社内で扱う情報量が増加し、業務の複雑化が進んだ結果、三つの課題が顕在化しました。一つ目は手作業に依存する業務プロセスで、対応がブラックボックス化しばらつきが生じていたこと。二つ目はExcel中心の分散管理による転記ミスやバージョンの食い違いです。三つ目は、統一されたコミュニケーションツールが存在せず、情報がGoogle ChatやGmailなどに分散していたことによる検索の非効率性と、入社時期や所属部署による社内の情報格差でした。

これらを解決するため、同社はIT企画部の新設(ステップ1)、SalesforceやSlack導入・ワークフローシステム刷新によるIT環境再構築(ステップ2)、iPaaS導入(ステップ3)、市民開発者育成とAI活用推進(ステップ4)という段階的な改善方針を策定しました。

採用理由

IT環境再構築において同社が重視したのは「将来的なシステム間連携の可否」でした。SalesforceやSlack導入の段階から、それらを横断的につなぐiPaaSの活用を見据えており、外部連携の柔軟性が選定の重要な要件となっていました。この観点から選ばれたのがWorkatoです。

また、Workatoの担当者による手厚いオンボーディングサポートも導入の後押しとなりました。基本的なシステム連携からSlackボットのような応用設定まで伴走支援を受けながらスキルを習得でき、必要なコネクタ改修にも迅速に対応してもらえたことで、構想していたアイデアをすべてレシピ化するという目標を達成できました。

活用内容と導入効果

導入初年度の約8ヶ月間で40件近いレシピを運用し、ほぼ週1件のペースで新規展開してきました。用途別ではSalesforce連携が54%、Slackボット活用が34%、その他が11%を占めています。

現場浸透に向けた工夫は四つあります。一つ目はオンボーディング期間の徹底活用で、導入前に出したアイデアを期間中にすべてレシピ化し、本格運用開始時点でチーム全体がWorkatoの理解を深めていたことです。二つ目は「新しいツール感を与えない設計」で、Slackで特定のスタンプを押すだけでボットが起動し、Geminiで問い合わせ内容を要約してSalesforceへ自動連携する仕組みを構築、日常動作の延長として利用できる設計としました。

Diagram 2 (v1) 19.44.54

三つ目は現場での価値体感です。新卒社員2名が会計ソフトのデータダウンロード自動化にRPAで挑戦するも断念し、Workatoで生成AIも活用しながら完成させた事例が、コード不要で属人化しにくい価値を社内に伝えました。

Diagram 2 (v1) 19.44.54

四つ目はスピード感による好循環の創出で、タワー運用管理課におけるSalesforceとMonday.comの連携を皮切りに、見積書自動作成、会計システム連携へと要望が発展し、複数システム連携が完成しました。

Diagram 3 (v1)

こうした取り組みの成果として、レシピ数はその後150件超に成長し、四半期ごとに約30万タスクが実行される規模まで拡大しています。

今後の展望

同社は今後、三つの取り組みを推進していく予定です。一つ目は会計ソフトとの連携強化で、仕訳データや売上データをSalesforceに集約し社内の情報一元化をさらに進めます。二つ目はアカウント管理の全社展開で、入社から退職までのアカウントライフサイクル全体を自動化します。三つ目は誰もが業務改善に参加できる環境整備で、サポート体制や運用ルールの確立に加え、本部対抗コンテストや表彰制度などのインセンティブ施策により、楽しみながら市民開発が広がる文化の醸成を目指します。

IT担当としての経験約1年の千葉氏を中心に、専門スキルを持たないメンバーも含むチームがWorkatoで確かな成果を積み上げてきたJTOWER。「特別なことではないが、継続することで活用が広がる」という信念のもと、Workatoを中心とした市民開発文化を育て、会社全体のDXを前進させる取り組みが続いています。

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