AI革新の担い手は誰か?
あなたの組織で、AIイノベーションを牽引しているのは誰でしょうか。
多くの場合、その答えは「開発者」です。
ソフトウェアエンジニアは、すでにコーディングアシスタントやエージェント開発フレームワークを使いこなし、そのスピードと創造性で企業のAI活用を一歩先へ進めています。
しかし、この道を切り開く開発者たちは常に2つの課題に直面しています。
- エンタープライズコンテキストの複雑さ
企業データは複数のシステムに分散し、高いセキュリティのもとに保管されています。
AIエージェントがそのコンテキストへ安全にアクセスできなければ、誤出力(いわゆる“幻覚”)が発生し、信頼性が失われます。 - エージェントに「行動する力」を与えること
本当の価値が生まれるのは、AIエージェントが実際に取引の照合やレポート生成、ワークフローの実行といったタスクを自律的に行える時です。
Workatoはこの2つの課題の交差点に立ち、正しいデータへのアクセスと安全な実行基盤を同時に提供します。
AIをプロトタイプから実運用へと進化させるための「エンタープライズAI基盤」として、Workatoはその土台を担っています。
IT部門の「見えない分断」をつなぐ
多くの企業では、IT部門が2つのチームに分かれています。
- 業務システムチーム:Workatoを使って業務プロセスをオーケストレーション
- AI/開発チーム:PythonやLLM APIを用いてAIエージェントを手動で開発
一見、これは別々の取り組みに見えますが、実際は融合することで最大の価値が生まれます。
Workatoは、開発者が好むツールや言語をそのまま使いながら、エンタープライズMCP(Model Context Protocol)を通じて統合されたセキュリティ、観測性(Observability)、ガバナンス、アクションレイヤーを提供します。これにより、AIプロジェクトを「実験」から「本番稼働」へと進めることが可能になります。
AIとWorkatoで前進する3つの方法
ここでは、Workatoが提供するエンタープライズコンテキストと安全なスキルを活かして開発者がAIを活用する3つのアプローチを紹介します。
1. Model Context Protocol(MCP)による安全な接続
MCP(モデルコンテキストプロトコル)は、API・データ・システムをLLM(大規模言語モデル)に安全に公開する仕組みです。これにより、AIアシスタントやエージェントが定義済みの権限内で質問に答えたり、行動を起こしたりすることができます。
Workatoの役割:WorkatoのEnterprise MCPは、企業が使用するSaaSやERP、CRMなどのシステムを安全に接続し、セキュリティポリシーを遵守したアクセスを実現します。AIが必要なデータにアクセスできるようにしつつ、常にコンプライアンスを維持します。
▶︎ Workato Enterprise MCPの詳細を見る
2. AIコーディング(Vibe Coding)によるアプリ開発の新潮流
「AIコーディング(Vibe Coding)」とは、開発者がアシスタントに「こうしたい」と伝えるだけで、その意図を反映したアプリケーションが即座に生成される開発手法を指します。
Claude、Cursor、Replitなどのツールが代表的で、コーディング不要でアプリを構築できる時代が到来しています。
Workatoの役割:どのような手法でアプリを作っても、そのアプリには必ず「安全なエンタープライズコンテキスト」と「信頼できる実行層」が必要です。Workatoは、アプリが正しいデータを読み取り、適切なシステムを呼び出し、高速かつ安全に稼働するためのAI統合基盤(AI Integration Layer)を提供します。
▶︎ Gonzaga UniversityがWorkatoでAI基盤を構築した事例を読む
3. Managed Agent RuntimeでAIエージェントを本番運用へ
多くのエンジニアは、PythonやTypeScriptでAIエージェントを開発しています。オープンソースのライブラリを活用しながら、自らのロジックとライフサイクルを完全にコントロールしたいというニーズは根強いです。
Workatoの役割:Workatoを使えば、こうしたカスタムAIエージェントに「Trusted Skills(信頼できるスキル)」を付与できます。これらのスキルは、監査・レート制限・ポリシー対応を備えた実際の業務フローを実行できるアクションです。
さらに、WorkatoのiPaaS基盤と統合ガバナンスにより、デモ段階のAIを安全で再現性のある本番運用環境へと移行できます。
▶︎ WOW 2025 キーノートで紹介されたTrusted Skillsを見る
Workato AI Research Lab:開発者のためのAI研究拠点
Workatoは、開発者によって生まれ、開発者を支えるために進化してきました。この理念を体現する場として、サンフランシスコ・Dogpatch地区に「Workato AI Research Lab」を開設しました。
このAI研究ラボでは、Workatoの研究者・製品エンジニア・開発者コミュニティが協働し、
AIの新たな可能性を探求しています。単なる「ChatGPTラッパー」や「API呼び出し」の枠を超え、エージェントの行動をコードではなくモデルウェイト(Model Weights)に直接組み込むことを目指しています。
ラボの専門分野は以下の通りです。
- モデルのポストトレーニングおよび継続的ファインチューニング
- 合成データ生成(Synthetic Data Generation)
- 自動評価(Automated Evals)による再現性のあるモデル検証
今後、ラボからは次のような成果が期待されます。
- 安全に反復できる開発環境(自動評価と継続改善ループ)
- ユースケース特化型AIモデルの最適化
- 開発者体験(Developer Experience)の向上
AIは、開発者に新しい創造の扉を開いています。しかし真の進化は、そのAIが企業の現場と信頼性のある行動に結びついたときに起こります。Workatoは、その橋渡しをする存在でありたいと考えています。
まとめ:開発者がエンタープライズAIの未来を形づくる
AIオーケストレーション、MCP、Trusted Skills、そしてWorkato AI Research Lab。これらはすべて、開発者がエンタープライズAIを安全かつ持続的に成長させるための基盤です。
Workatoは、開発者の皆さんと共にこの未来を築いていくことを心から楽しみにしています。
より詳しい内容については、World of Workatoで公開された私のキーノートセッションをぜひご覧ください。
